ミシン目とツギハギ

舞台のこととかイベントのこととか

アイワズライト 感想


アイワズライト
2016.8.3-8.7 全8公演(プレビュー公演含む)
企画・制作:エムキチビート
会場:紀伊国屋サザンシアター

 

あらすじ(フライヤーより引用)
その目の不自由な男の子は、
深い森の中で「ピーターパン」の物語を描いていた。
その隣で物語を記録していく親友がいた。
そして、終わらない物語がゆっくりと動き出す。
かつて光であった全ての「あなたへ」旅立ちの物語を。

 

 

個人的な感想、感覚、考察でこの文章を書いています。また、台詞や場面展開は購入した台本と自分の記憶を頼りに書いております。間違い等ありましたら申し訳ありません。
私が村井良大くんのファンのため、村井くんへの感想が主となっているかと思います。
公演は千秋楽を迎えたため、内容全てに触れております。DVD購入まで内容を知らずにいたい方がおりましたら、読むのをお控えください。

 

 

行ってきました、村井良大主演のアイワズライト。
私が観劇したのは、8.6のマチネ。
紀伊国屋サザンシアターは初めて行った会場のため、少し迷いました(笑)
新宿高島屋から入れるんですね…!
入った会場は小さく、一度足を運んだことのある銀座の博品館劇場を思い出しました。
感想を書きます。
あまり文章に自信がないので、時系列がばらばらだったり、読みにくかったらごめんなさい。


開演時間はほぼ定刻だったかと思います。
携帯の電源を切っていたため定かではありませんが、そんな印象を受けました。
スモークが焚かれ(てましたよね?違ってたらすみません)、全ての電気が落とされて真っ暗になる会場。
そして舞台が始まりました。

 

村井くんの役柄は、目の見えない少年。
とにかく、素晴らしかった。
ハンディキャップを抱えた役は彼にとって初挑戦だと思うんですけど、すごく勉強してきたんだろうなと感心するくらいに自然でした。
ハイバ役の末原さんも、勿忘役の川村さんも、黒沢ともよさんも、他の出演者全ての確かな演技力と個性が、ぶつかり合うことなくうまく調和していて見てて変に疲れなかったのもよかった。

 

最初はセリフなどから与えられる情報が少なくて、目が見えない男の子が瞼の奥で紡ぐ物語を、親友がパソコンで書き起こしていく単調な物語かと思っていました。
けれど物語が進んでいくにつれ、マシロのトラウマ、ハイバの贖罪、勿忘の死への執着などといった背景が見えてきました。
稚拙な感想になってしまうんですけど、かなり泣けました。その一言しかないです。
悲しい涙というよりも、もちろん悲しさもあるんですけど、人が「自分」を見つけようともがく姿や、人を思う素直な気持ちが眩しくてうるっときてしまいました。
そして音楽も、プロジェクトマッピングも、とてもよかった!
セットがシンプルなものだったからこそ、映像や音楽がより映えるのかな、と。
あとセットの作りがよかったな〜〜。
複数人がセットに立っても、軋む音とかがしなくて、しっかりした作りなんだろうなと思いました。

 


以下は考察です(笑)

スオウは灰葉(マシロ)だったのかな、と。
真白のことを裏切ったという後悔の念に駆られてるマシロが、ピーターパンの物語では絶対的な味方として彼のことを描き切った。
マシロの中のピーターパンの物語は、「理想の楽園の物語」です。
本当はスオウのように、強い心と優しさを持って真白を守りきれる人間でいたかったんだな、と考察してました。

 

ハイバと二人では終わらせることができなかった物語を、勿忘や緑ヶ岡、杜若という第三者たちが関わることによって前に進めることができた。
それによって触れてほしくない過去を全て思い出し、苦しんだかもしれない。
真白が飛び降り自殺をしたことによって、灰葉と名前のないいじめっ子の時間も、中学で止まってしまった。
もがきながらも物語を終わらせて止まった時間を動かすことにより、本当の自分に二人ともなれたのかなと思います。

 

フックのセリフに「俺はお前だ。あの日にお前が殺したいほど憎かった、お前自身」という言葉があります。
フックにとって優位な状況になるたびに、ワニがやってきてはワニが大嫌いなフックは逃げ出します。
ワニはマシロの母親です。マシロを「あなたはいい子だから」と優しい言葉で縛り、動きを封じ込め、最後は捨てたマシロにとっての敵。
マシロが何かに打ち勝とうとするたびに、親の影がマシロを縛っていた。
それを最後に力ではなく、自分の言葉で倒して前に進んだこと。
マシロの成長を感じました。

 

瞼の裏の人物たちを呼び起こすたびに「もういいよ」と繰り返すマシロは、「もういいよ」と真白に言ってもらいたかったのかもしれません。

 

ハイバは震災の時に亡くなってしまったという描写がありました。けれど、マシロの行方は分かっていません。もしかしたら今も生きているかもしれないし、ハイバと一緒に死んでしまったかもしれない。最初から存在していなかったのかもしれない。

けれど、勿忘がブログで言葉を紡ぐことにより、マシロとハイバの魂は生き続けるのだと思います。

 


気になる点としては、
マシロとハイバではなく、灰葉といじめっ子として触れ合っている時には暗転していたけれど、どういう意図での演出なのか気になるのでいつか教えてほしいです。
あと真白の書いた手紙、あれは目の見えない真白が本当に自分で書いたのかな。
私だけが理解してなかったらすみません…笑

 

この作品は震災、障害、いじめといった重たいものを扱っています。
何かしらの傷を負いながら、懸命に自分を見つけて生きようとする人物たちのお話だと思っています。
とても悲しいストーリーです。
けれど、目をそらしてはならない。
勿忘の「生きないと。生きないといけない」というセリフが、今でも頭をよぎります。

 

私たちが生きている現代でも、登場人物の人生と同じようなことはどこかで起きているのではないかと思ってます。

「マシロ」と「ハイバ」は今でもどこかで生きていると思います。
それは違う国に住んでいるかもしれないし、他県に住んでいるかもしれないし、もしかしたら隣の家に住んでいるかもしれない。わたし自身かもしれない。

 

ダラダラと書き殴りましたが、とにかくとても素敵な舞台でした。
DVDも発売される予定とのことなため、気になる方はぜひお手に取ってもらいたい。
マシロとハイバの物語を目にしてほしいです。

 

感情のままに書いているので、言いたいことが半分も書けてない気がします。
ブログって難しいなあ(笑)
アイワズライトに関わった皆さん、お疲れ様でした。
素敵なものを見せて頂いてとても幸せでした。
ありがとうございました。